2011年5月16日月曜日

なつかしの1石AMラジオをブレッドボードで

地元の電子部品店でフェライトバーアンテナやクリスタルイヤホン,ポリバリコンがさがっているのを見た.もっとも今クリスタルイヤホンは入手不可能でほんとうはセラミックイヤホンのはずなのだが.
子供向け科学雑誌の読者だった当時,電子工作記事もたくさんのっていたが,なぜか多くがAMラジオのバリエーションだった.トランジスタの数がわざわざ名前につく時代,いまどき何石といったら腕時計ムーブメントの人造ルビーの数だろう.
そのころは部品の調達方法がわからず雑誌の記事を眺めるばかりだったが,今は逆に部品がないのではないか.それでもほそぼそとキットなど売っているし互換品などでなんとかなるのではないか,少なくともゲルマニウムダイオードは売っているようなのでコイルをどうにかすればいいだろう.ブレッドボードでできないだろうか.
「子供の科学」の折り込み記事はとってあったはずだが親元にあるのか,処分してしまったかもしれないので,インターネットでそれらしい回路図が公開されていないかさがしてみた.すると国内のすぐすごくてすばらしいサイトがみつかった.
子供の科学のラジオ
そのもの,というよりそのもの以上である.出版社に了解まで得て回路図を書き直して公開し,実際に互換部品などで作成して,さらに実態配線図の間違いなどを修正している.実体配線図は記事の「肝」だったはずなのに,あれ間違いがあったんか〜.

神様ありがとう.感謝をしつつ,ポリバリコンとバーアンテナだけは小さな 100mil 基盤にモジュール化して,とりあえず一番簡単な1石トランジスタ検波AMラジオを作った.ブレッドボードはサンハヤトの新型電源片側一対の接点6列モデル.
ゲルマダイオード1N60は,ガラスケースだが最近見慣れている 1N4148 にくらべると,でかくて形がいびつで郷愁におそわれる.もっとも当時自分で組み立てたのは残念ながらほとんどキットだった.なんかきれいに包装されているが,リード線にサビがある.どういうことなのか.
最初二つにわかれている Vcc をつなぐのをわすれて電池がつながっていなかった.なおすと,今度はイヤホンからクリックノイズも出ないのでジャックアダプタの接続をしらべて修正した.すると部屋の窓際であっさり鳴った.はいるのは1局だけである.NHK第一だろう.


いまの大学生は知識,興味,経験,手先の器用さが理系とはおもえないことが多々あるが,小中高の理科教育が疑わしいうえ,模型も工作も天文観測もコンピュータも子供の遊びとしては存在していないのでどうしようもない.プラモデル一つですら,ベスト電器にはいっていた店がなくなり,博多駅までいかねば塗料を買うこともできない.そんな店も基本ガンプラとフィギュアなので,アマゾンやタミヤから通販で買った方がましである.
工学部とかものづくりとか,成り立つはずがない気がする.

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