2011年6月27日月曜日

LED照明の寿命4万時間とかあきらかにウソじゃないの

サンゴ水槽用の 27W LED照明の一つが点灯しなくなった.使い出してまだ一年少々ではないか.同じ 27W 型3つのうち,一つは購入して1月前後で点灯しなくなりメーカーに送って交換.別の種類 9W ブルーは3つとも一年ほどで点灯しなくなった.いずれも設計寿命は4万〜5万時間.一日12時間点灯なら買ったうちの半分ぐらいは10年もちそうなものである.
パソコンの電源や周辺機器が動作しなくなる故障で多いのは,スイッチング電源の電解コンデンサの寿命によるものである.電源モジュールの中のふくらんだ電解コンデンサを見つけて,それを新品と交換すると元気に復活する.つい先日もキューブPCのATXーFlex電源を復活させたばかり.

しかしLED照明のスイッチング電源は,電解コンデンサの交換程度で復活したことがない.結構高価なものなので,点灯しなくなったものは電源モジュールを取り外して穴をあけ,AC/DCアダプタで外からDCを供給,LED用定電流モジュールをかませて点灯させ使っている.タップはアダプタだらけになった.

まるでダメ電源(右上)と改造後のLED照明.

近頃は白熱電球型の白色LED照明が増えている,それらも寿命4万時間をうたっているが,どう考えてもおかしい.水槽用ほどあかるくないので大丈夫かもしれないが,やはりスイッチング電源を使っているはず.電解コンデンサの寿命は、長寿命タイプでも1万時間,普通は4〜5千時間である.しかも電源回路内蔵コンパクトなのでかなり熱くなる.一年でだめになるということは,寿命は4〜5千時間ということだ.4〜5万時間もつのは,LED素子モジュールだけのはず.
と思っていたら,「LED照明器具の光源の寿命はLEDモジュールの寿命のことです。(社)日本照明器具工業会にて2010年7月に改正された「JIL5006:白色LED照明器具性能要求事項」の中で,...」という記述をみつけた.LEDモジュールって,光る部分だけなのか?この基準自体はどこのメーカーも同じだとおもうが,省メンテナンスをうたうのはおかしくないか.
世に出回って1〜2年もしないうちから4年と表示して,設計寿命であるから保証するわけではありません,というならなんのために表示するのだろう.確率統計的な推定をするのだろうが,推定した方々のモデルがおかしくない保証はどこにあるのだろう.
故障検定という分野で身近にいる方は,「授業の評価は年々よくなっている」というタイトルがグラフにつけられ調査した期間のうち最後の数年だけで縦軸を引き延ばしたグラフを分析結果として発表していた.アンケート回答の選択肢の番号,程度をあらわす数値ではないもの,を平均したグラフ.インフル騒ぎのときは,流行シミュレーションによって厚労省が発表している感染率に収束するグラフを出していたが横の時間軸に目盛がなくいつ収束するのかわからないのが残念だった.機器の故障が相次いだときは,調査をさせて「これからも故障機器はふえる」という結果出していたそうだ.

照明の寿命がきたと判断するのは点灯しなくなるか明るさが70%を切ったときだそうだが,それは照明器具として評価するものではないのか.メーカー創始者の業績を振り返っても,照明は電気機器メーカーの魂の源じゃないのか.

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